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協力

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2020年2月22日

新型コロナウイルス感染症対応に従事する医療関係者への不当な批判に対する声明 日本災害医学会理事会

このたびの中国武漢市を中心とする新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延に伴い、亡くなら れた方々にお悔やみ申し上げますとともに、入院された皆様、外来受診や自宅・施設などで待機されて いる皆さまに対して、心よりお見舞い申し上げます。

COVID-19 の蔓延を受けて、日本政府によるチャーター便による帰国者の一時的な隔離施設収容と、 ダイヤモンド・プリンセス号が神奈川県横浜港入港後 2 週間に及ぶ検疫が実施されました。武漢から航 空機で帰国した邦人等約 800 人やクルーズ船内の乗客乗員約 3700 名に対して、現場に参加した本学会員 をはじめとする様々な医療関係者は、健康管理および相談や、医療救護班活動、重篤化する症例の搬送 業務、搬送調整業務、処方薬調整、外来や入院患者さんの対応などに尽力しています。感染者も含めた 搬送調整件数は約 700 件にのぼり、重篤化する症例においては船内で診療活動を展開したうえで、170 件余りの救急搬送が実施されております。そのなかには病院で集中治療を要する状況に至った方も発生 しています。また 1800 人の処方薬のリクエストに対しても数日で応需されました。もしこうした活動が なかった場合には、より多くの乗客・乗員が重症化し、人命が失われた可能性が高いことは想像に難く ありません。

しかし、現場で人命を救うために自分の身を危険にさらして活動した医療者の中から、職場において 「バイ菌」扱いされるなどのいじめ行為や、子供の保育園・幼稚園から登園自粛を求められる事態、さ らに職場管理者に現場活動したことに謝罪を求められるなど、信じがたい不当な扱いを受けた事案が報 告されています。当事者たちからは悲鳴に近い悲しい報告が寄せられ、同じ医療者として看過できない 行為であります。もはや人権問題ととらえるべき事態であり、強く抗議するとともに改善を求めたいと 考えます。

当学会としては今回の不幸なウイルス蔓延状態が一刻も早く収束することを願うとともに、人道的活 動に参加された全ての方々に対して心より敬意を表します。偏見や先入観に基づく批判が行われること は決して許されず、また万が一健康被害が発生した際の補償に不安がないような対応を、広く社会に求 めます。

                一般社団法人 日本災害医学会

Mail: secretariat@jadm.or.jp
〒104-0031 東京都中央区京橋 2−11−3 服部ビル 0802 Tel:03-4405-5228 Fax:03-6869-2605

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  • コメント ( 2 )

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  1. 智子

    「職場において 「バイ菌」扱いされるなどのいじめ行為」を読んだ時は、ショックを受けました。学校じゃなくて、職場。ということは大人がそんなことをしているのだなと。
    すべて恐怖心のなせる技と思います。正直私も外出するのをためらうようになっているし、自分が咳をすると、もしや、と思います(他人にうつしてはいけないので、怪しいと思ったら籠城覚悟だなと思っています)。
    厚生省の通知では37.5度の熱が4日以上続いた場合とあるのはわかっていますが、新しいウイルスだから、厚生省の判断がどこまで信頼できるのか?と思ってもいます。
    こうなれば、「災難に遭う時は遭うのが良く、死ぬときには死ぬのが良い」と腹をくくるべきですね…。

    • wakei

      智子さん たとえどんな状況下であれ、心丈夫が大切です。大人だけではなく人という生き物は、防御と攻撃の心があり、仏教は中道を教え実践。

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