言い伝え
今年は、落ち葉がいつまでも舞っている。
先日、長野へ行った際、箕を振り回した風で落ち葉を払う男性を見かけました。
いちいち拾うのは面倒だったのでしょう、しかし、昔は空箕を振ってはいけないと教えられたものです。
空箕を振れば災いが起こると恐れられ、語呂合わせの「身震いと箕振るい」や実った穀物の空を振るい「実を落とす」「身を落とす」などと忌み避けられました。
箕に神が宿るとされ、長野県佐久市や北海道などでは、箕を使用する祝い事があります。
幼児の健やかな成長を願う「初誕生」の行事に、箕の前にそろばん・筆・ものさし・お札・針箱などを置き、選び取りという占いがあります。
そろばんは商売に通じ、筆は字の上達、ものさしは技術に長ける、お札は一生お金に困らない、針箱はお裁縫に長けるなどと最初に手にしたもので将来を占いました。
また、一升餅を風呂敷で包み幼児に背負わせ箕に入れると、五穀に困らず一生食べていかれる。
「秕(しいな)は舞出ろ、実は残れ」と歌いながら、箕に幼児を入れゆすると邪気が消え実のある人生になると。
すりこぎ棒を杖代わりに幼児に持たせ、箕のなかに立たせ老人の真似をさせると健康長寿になるという。
つづく
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