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山は生きている

雨宿り猫ちゃんがどこかへ行ってからずいぶん日にちが経ち、寺内はどうしているのたろうか案じていました。

山の中にポツリ建つ真伝不動明王寺、周辺は地権者の多い保安林に囲まれております。

毎日のように鳥や虫、動物達が生まれては死に、死んでは生まれる、まさに山は生きているのです。

二日ほど前からあの猫がとても気になり、昨夜気配を追ってみました、境内地外に違いない。

昨夜カラスの様子に異変を感じる、何かを見つけ1羽が見張りに立ち仲間を待っている….

朝のお勤めが終わり、どうしても気になるので事務方と北へ向かい歩きました。

そこで見たものは…..

木の中間が二股になっているところへ、見た柄の猫が挟まり息絶えているようです、カラスの威嚇と高い位置なため外す方法がみつかりません。

役所へ電話すると「道路以外なら地権者に片付けて貰ってください」地権者は共有だから「自分だけお金を出すのは不公平」と取り合いません。

しかし、真伝不動さんからの申し出なので巡回に行きましょうと役所が動いてくれ、警察官立ち会いのもと事件性が無いので、火葬場へ連れて行ってくれると事務方から連絡が入りホッとしました。

飼い猫は機敏とはいえ山の中へ捨てられると、余程のことが無い限り生き延びることは難しいのです。

「この猫ちゃんはカラスに追われ、木に登ったのでしょうが誤って二股のところへ落ち、手足を動かしても木に掛からず、かなり必至にもだえたのでしょう気の毒に….」担当の方が言っていました。

飼い猫も犬も人を信じて生きてきたのです、突然、山の中に捨てられ必至に飼い主を捜している姿を想像してください、捨てられたと知ったあとの落胆を癒す暇無く、山の生き物が生きるために狩りをするのです。

無惨な姿となっても、その瞳の奥に映っているのは優しかった飼い主さんの姿です、飼ったなら最後まで見守ってあげてください、お願いします。

山は生きています、美しいところもあれば、とても命には厳しいことのほうが多い、それが自然の姿なのです。CIMG0258

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