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資糧位

自分の向上を資〔たす〕けるあらゆる修行を積み重ねる段階。 修行は、大分類三、小分類三十の項目があり、それを(三階三十心)という。
大分類の(三階)とは、(十住)(十行)(十廻向)
小分類の(三十心)とは、(三階)がそれぞれ十にわかれていることをいいます。

十住とは、(こころ)が仏道修行にきまって動かぬ十心(主に精神的な部分)
発心住…仏道への純粋な気持ちをおこす(信心、精進心、念心、恵心、定心、施心、戒心、護心、願心、廻向心)
知的探求を本筋とする唯識でも、根底には仏(本当の自分)への(信)がある。
仏を知り尽くしていたら、仏を求めることはない。

また、全く知らなくても、求めることはない。
1信の心所での「心澄浄」というところで、「忍」は知的な認識、「楽」は情的な思慕、「欲」は意志であった。
2) 治地住 身・語・意の行いを清浄にする。
3) 修行住 唯識観を深め、六波羅蜜の修行を進める。
4) 生貴住 自分の全てが真理の中にあることを自覚する。
5) 方便住 自分の善行を自分のためにせず人々のために生かそうとする。
6) 正心住 毀誉褒貶に動かされない。
7) 不退住 後退しない。
8) 童真住 子どものような純粋な気持ちを持つ。
9) 法王子住 優れた智慧によって、将来法王になるような高邁な精神を持つ。
10) 灌頂住 王位につき得るくらいの勝徳を備える。
(十行)とは、十の行(行動、行為、実践)のことである。(主に実践の部分)
(十廻向)とは、十の廻向のことである。自分に向ければ大いに得になり利益になるようなことを、他に廻すということ。

唯識の修行の一番根本は、「人間の認識のしくみ」、「存在の空無性」、「深層に潜在する利己性」などへの省察と自覚を深めていくことである。=(唯識観)=(解〔げ〕)
(資糧位)は、(智慧行)と(福徳行)に分類される。
1) 「智目行足」とは、行動の方向は(智慧)によって導かれ、(智慧)は(行)によってのみ現実化し具体化するものであるということ。
2) (福徳行)とは、人をいたわり、許し、助ける修行のことである。
(a) (布施)…与えること。
(b) (精進)…<こころ>を込めて前進すること。
(c) (禅定)…ゆったりとした<こころ>の定まりのこと。
3) (智慧行)は、福徳行をするために見定める修行である。
x. (資糧位)を支える力のことを、(四勝力)という。
1) (因力)…自分の力のこと。
2) (善友力)…真理への志が同じで、ただそれだけで結ばれている善友の力のこと。
3) (作意力)…自分の力を出し切ろうと思い立つこと。
4) (資糧力)…身体・言葉・こころの三業すべての善き行為のこと。
xi. (四勝力)によって存在や認識の省察を深め、2つの濁乱(煩悩障)(所知障)が消えていく。
1) (煩悩障)…情的な迷乱
2) (所知障)…知的な迷乱

仏弟子が増え、関東の女性行者も足掛け三年に及び、よく学ばれておられる

共に机を並べる切磋琢磨の同行、資糧位を改め日々精進を実践、心が軽く爽快な日であった

「縁なき衆生は度し難し」

ありがたいことです  合掌

 

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