旅人の知らせ
我慢強い人が約束通り、昨日、後生へと旅に出られた
誰よりも、家族を愛し、母や妹想いの優しさに溢れる方でした
「僕の帰るところができた」と、ご家族三人で「約束のうてな」を嬉しそうに眺めておられたお姿、何度もお会いしお話をしているのですが、すでに病と闘いお辛い時期にも関わらず安心した笑顔が心に残っております。
伸ばされ髪にカチューシャがとても似合い、その後、お一人でご参詣されお不動様に頂戴した貴重な三時間が一瞬であったような錯覚のようにも感じ、お互いが無性に分かり合えた時間でもありました。
昨日の私、あれこれの諸事の最中、フッと病院へ行かなければ…..(定期検査)急に思い立ち行きました。
どこが悪いわけでもなく、最近の多忙から定期検査を怠っていましたから、そのつもりが「前田さん、その顔どうしたの?!すぐ横になって!!」いやはや訳がわからないまま処置室へ、ここの先生には重度の熱中症の際お世話になりましたから、無駄な抵抗なく従いました。
いつも通りの採血を三本、看護師さんも長いお付き合いなので緊張もなく….
一本目は勢いよくあっという間に終わり、二本目…「あらっ?どうしちゃったのかしら、血液が上がってこない」と言いつつ、他の新しいものを取り出し採血するもできない….
「血流が止まったということは、死んだのかしら?」
「ま、待って、前田さん、どうしたのかなぁ。。。」落ち着かせようとされるも、焦っている様子が伺えます。
何度目かにやっとチョロチョロ血流が戻り、三本の採血が無事終了。
なんだかとても体が軽くなり、一瞬カチューシャの男性が微笑みスッーーと消えた。
もしや….、約束のお知らせで会いに来てくれたのでは…..
今朝、妹さんから電話をいただきました、ご本人はお母様のこと、妹さんへの深い情もあるのだろうけれど、不思議なくらい穏やかで、見た目とは違い苦痛から解き放たれ安堵したように見えます。
折しも、明日は「旅立ちの装束」についてお話しさせていただく、生前に授戒されることの大切さを改め伝えなければと思う次第です。
肉体から離れた魂がご遺族を心配されているお姿、なんと不思議なことだろう。
バイク好きが知る心地よい風に吹かれ、お不動様の元「約束のうてな」を安住の地とされましょう。
お不動様と灯りをともし、お帰りをお待ちして居ります。
合掌
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