山師のお話

何事も見えないところで決まる

家ならば土台

家系ならば祖先

何かをしようとしても、基礎がないと思うようにいかないものです

そこへ力を貸そうとされる人、口は出すけれどもいざとなったら身を引く人、見てみないふりをする人、知恵を貸そうとする人、資金を出そうとしてくれる人、様々です

物事には順番があり、知らないことも多いものです

今日は次のステップとしての伐採をしました

樹齢40年のヒノキ四本を伐採するため、山師さんと庭師さんが来てくれました

上から下へ切るのは楽だけれど、下から上へ上げるための伐採は大変、ましてや今日の高温の中での作業。。。

山師さんが7時前から現場の足場をチェック、工事安全はもちろんのことご自身の安全も確認、車内の道具を見ればその人の仕事が見える、本人の性分もあるでしょうけれど親方や師匠の仕事も見えてくるんですね。

次の山師さんが来られるまで、山についてお話を聞きました。

近隣の山々を見ながら「松が枯れ始めているねぇ」確かに十数年前から松枯れがありました

「松喰い虫だとかいうけれど、ほとんどは手入れをしないからね」

「木は自分が生き残る方法の一つとして、枝を広げ他の木が成長しないよう邪魔するんだよ。何にも生えていないところに根付くのが松、徐々に他の木も生え競い始める、好き放題に枝を伸ばしてくるから松の居場所がなくなり、自らが枯れていくんですよ」

ナラの木を指差し「あれは根元がいくつも分かれ、枝を伸ばし放題だから自分だけよければいい身勝手な欲張りな木だな、自然なんていうのは欲張りな奴だけが生き残って、他を育てないから山が貧相になる。豊かな山は、人が手を入れ他のものを生かす者が居る、そういう人を育てたりしなければ山は豊かにならず、災害を引き起こす恐ろしい山になるんだわさ」

「私らも山が好きだから続けられているけれど、家族もいれば食べていかなければならんから無料とはいかない、地味な仕事にお金をかける人が少なくなったね。熊や猿、猪や鹿あたりが住宅に入り大暴れする日もそんな遠くないだろうなぁ、夜道を歩けないどころかおちおち寝てもいられなくなるよな」

境内地全体を見回し「ここは厳しく、見てくれは今のところよくないが少しづつ手を入れれば名所になることまちがいないね。木はどうにでもなるけれど山という眺望はなかなか手に入らないから、山師としては面白いところだよ」

そんなお話が終わるころ、もう一人の山師さんと庭師さんが見えられ、機械の安全確認を三人で行い調整と打ち合わせ。。。

移植ができない二本のミカンの木を傷つけないよう、難しい倒す方向決めそして幾つかの段差があるため、倒した木が暴れる恐れがあるので慎重な打ち合わせが続き、チェンソーを回す人がヒノキを労わり言い聞かせるようポンポンと優しく叩いていました。

悲鳴をあげることもなく、寸分違わないという言葉があるが正しくプロ、そして荒い歯の跡を細かい歯に変え切り口を丁寧に仕上げ、手袋を脱ぎ手で優しく撫でていました、もちろん私が見ていることなどは全く知らない三人、この人たちへ託しよかったと思いました。

 

不思議なことに、山を知る・水を知る・風を知る・地を知る・音を知るそういう方のご縁が多いです。

これからさらに木の根を掘り出す作業があります、木の根がいつか腐ったとき空洞ができ陥没の恐れがあるからです、地道な作業が続き見えないところを大事にし、次の世代へ繋ぎ皆さんと私の願いが叶うよう頑張りたいですね。

空が開けました、今日もいい日やった

2017-08-10 | Posted in 日々のお便り3 Comments » 

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コメント3件

 ルルル | 2017.08.10 20:35

山師さんのお話、ありがとうございます。
人も自然の一部、事を成すにあたって、大いに感じるところがあります。
暑い中、お疲れ様でした。
立秋といえども全国的に猛暑、明日は、岐阜では35度の予報とか、くれぐれも熱中症にお気を付けになってください。

 wakei | 2017.08.16 12:15

ルルルさん 蒸し暑い日々が続いておりますね。プロの方々のお話を聞かせていただき、大変勉強になりました。

 興子 | 2017.08.10 21:24

コンバンは山師さんのお話し、じっくり読ませていただきました。私の小さい頃は山師さんとか
山にかかわりのお仕事の方が沢山いらした
山のしたがりとかよく耳にしたものです。
冬には伐採しその木を麓まで、今のように
山師さん(樵さんと呼んでました)…それぞれの道にたけた人たちが沢山いらしたように、思います。
今のように自分が良ければと言う人たちは
居なかったように思います。
貧しい時代でしたけど、助け合い相手を思う
心があったように・・・
良いお話有難うございました
今日もお陰様の日に感謝

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