帰りたい

年に一度行われる「約束のうてな」法要を勤められ、埼玉へ引っ越しされた信徒さんより電話がありました。

第一声が「真伝へ帰りたいです」声がかすれ、か細く感じられ….

八十の半ば過ぎてのお引っ越し、なれない同居生活などのお話をされ、引っ越し前に亡きご主人とご本人の戒名をうてなへ入れていかれたことが大きな心の支えですと仰っていました。

何かにの行事ともなれば、物入りが多いでしょうからと浄財として供えてくださり、寺内の者にも年二回には必ず「お足袋料」「お筆料」として気遣いをしてくださいました、目配り気配りしていただき恐縮していると「何を仰います、年を取り草取りもお磨きも人様任せなので、私なりの徳積みですからお気になさらず」と申していました。

昼食のお接待を受けられ、お帰りの際に「お御馳走様」と手を合わせられ「お米やお野菜の購入へ」、なかなか気がつかないことをちゃんと見ておられます。

やはり、仏様は見ていらっしゃるのですね、二回の脳梗塞と心臓病になられたとき、間一髪で救われ全く後遺症もなくお陰さまをいただいておられます。

この度の引っ越しが近づくにつれ、寂しさが増してきたのでしょう、少しやんちゃを言いはじめ遠方で困らなければと案じ、ある日「自分でできることは率先してしなさい」って、弱々しく心配しておりましたが心を新たに頑張っていました。

ご高齢で知らない土地への引っ越し、同居には推し量れないご苦労があろうかと、ただただご健康とお幸せを願い、いつかお帰りになられる日をお待ちしております。

誰しもが年を取り、ご参詣の足も遠くなるときが訪れることでしょう、そこで諦めてしまうのではなくできるときに「魂の拠り所」として、皆でお守りして行きたいですね。

度重ねての勧進を心がけてくださる方々、積善余慶としてご本人様は勿論のこと、子々孫々へ余光が照らされますよう勤めて参りましょう。

今月もあと少し、十一月が厄月に入られる方々は前触れが起きるかもしれませんので、くれぐれにもお気を付けください。

トランプ大統領来日も近づき、安倍総理大臣共に厄月となるので少し不安が過ぎります。

都知事も九月の厄月が後を引いたようです、何しろ七月の誕生日自体が土曜日の厄月に入っていたのですから、総合的に見てもしかるべき結果なのでしょう。

私自身も、今年は大舵取りを行うにあたり、皆様方のご支援あってのこと、二ヶ月と少し!!

心棒強く、精進してまいります!!