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いい日やった

一人暮らしの方から「和慧先生と出会い、よかったわ」とお手紙をいただきました。

家族はいらっしゃいますが日中一人じゃ心配だからと施設へ入ることに、それには途中から同居する慣れない生活もあり、双方の都合を考えた結果だったのでしょう。

いざ入所してみると、楽になったはずのお嫁さんはお金が掛かる、本人は好きな事ができない。

いつかは一人で死んでいくことは頭で分かっていても、他人さんに任せるにはお金が必要なので支払った分だけのサービスを求め、しかし、当の本人はゆっくり寝ていたくとも時間に起こされ、まだ食べたくないのに無理にでも食べさせられる。

好きな時間にお茶とお菓子、そんなことは夢の夢、毎日がスケジュール通り自分の意思と関係なく進んでいく、それぞれの立場から見るとルールなど理由があります。

栄養バランスはよいのですが、体力と気力がどんどん落ちていき「早く死にたい」と口走るようになったそうです。

息子さんは心配でどうしたものか….

依頼されお会いすることになり、何がしたいのか聞いてみました。

すると「好きなときに起きてね、好きなものを食べ、晴れたら窓を開け、雨の日は空を見てぼーっとしたいの」

家族は「一人で倒れたり、火事でもあったら、何よりも病気になったらどうする」心配ですが、自宅に戻られると自分たち家族の生活に不自由がでる、本音はそのまま施設にいて欲しい。

それぞれの言い分から、一人暮らし提案をしました、決めるのはご家族です。

近くの小さい借家を借り、買い物に行くとき声を掛けてもらい、定期的に訪問看護をしていただく、調理は電子レンジの使い方を教えてもらい….

同居していても知らない間に旅立つことだってあり、いよいよ動けなくなったら入院を素直に受け入れる、いろいろ家族間での約束が決まり、嬉しいのか別人のようです。

八十になっての一人暮らし、六畳とキッチンのレイアウトを考えキラキラ輝いています。

細くなった足にも力が出てきて、訪問看護の日も楽しみにされ、野の花を一輪飾る心の余裕もありました。

人生の終わりは明日かも知れません、年寄りが先とも限らない、だからこそ毎日いい日やったと思える暮らしを考えたいですね。

相談では家相(家族に合う相)を受けることもあり、東西南北の吉相だけではなく、家族が増えたり少なくなったり、瞼を閉じる日をできれば過ごした家の天井を眺め旅立って欲しい。

もしもの災難にあった場合の避難経路、動線・隣との目線などを考慮しながら…

人は必ず老います、今、歩けても歩けなくなった時を想定しながら、人生の半分を暮らす家や部屋を共に考えてあげたいと思うのです。

そして家族が互いに後悔のない生き方をして欲しい、御本尊様のもとにて精進いたしております。

いい日やった

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