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障碍(しょうげ)

長い梅雨が明け、暑さも倍増

数度となくゲリラ豪雨の威力も増し、懸念していた水源から運ばれる水、読経会を終え街の水道屋さんが異変に気付き、暑い中の崖っぷちを行き来し応急処置を施してくださり、大事にならずホッとしました。

北側階段修復も少しずつ進めており、明日は水源の修復と掃除など一往復すれば二度と行きたくなくなるくらいの水神さんの領域、機嫌を損なわないよう気持ちを改め進める予定。

さて、お盆の申し込み期限が近づくなか、蓮華灯りについて問い合わせが多々あります。

寺行事はイベントとは異なり「禱り」、コロナ感染拡大や熱中症、荒天の最中だからこそ手を合わせ艱難辛苦を超えてきた祖先。

我が家の菩提寺では蓮華灯りを行う習慣がなく、供えたいけれどどうすればよいか。

これから尸羅の方々へ聞いていただこうと思っています。

宗派が違うから、それこそがとらわれではないでしょうか、お釈迦様は宗旨宗派など仰られてはおられません。

密教においても、そこが問題ではないのです、仏も神も祈ります。

例えが妥当ではないかもしれませんが「乞食こつじき」と「乞食こじき」を考えてみましょう。

どちらも他人からいただく、「こつじき」は仏様へ自らの罪障を供物と共に受けとっていただく、受けてくださる方へ頭を下げるのは施主さん。

「こじき」はどうでしょう、恵んでくださいと受ける方が頭を下げます、托鉢行をされるところも少なくなってきました。

なかには僧服を着た得体のしれない輩もおり、本来の托鉢行者であるなら本山発行の托鉢許可証(たくはつこかしょう)を持っています。

諸外国では僧侶が通ると鉄鉢や頭陀袋などへ、自らが出来るだけの布施を致します、多い少ないが大事ではなく、その方がつくられた業障に見合えばよいのです。

解法と方法、手順と手段の違いを知らず、ご利益がないと嘆く方もおられます。

宗旨宗派など本来大したことじゃないのです、あなたが愛おしい人へ供えてあげたいと思ったことをさせていただければよいのです。

今日は朝から様々な電話があり、葬儀のお返しを何にしたらよいのか、手術した後に祈願料支払いにしてくれないか。

お返しについては家族と相談し進める事であり、私どもがこれがいいでしょうと言ってもできなかったら悩みの種をつくることになります。

祈願・回向料のお支払いは、仏様に借金しないほうがよいと、そのまま死んだらえらいことです。

お礼参りの方が来られ、大掃除をされる方への飲料が重たいので台車を貸してくれとの申し出、ただご覧いただいた通り本堂前の階段で使えません。

腰が痛いので…持ってくれ、せっかくの善意が….

持つ人がいなかったらどうされたのか、昔若かった事務方がヒーヒー言いながら上にあげました、持っていけばなんとかしてくれる考えを改め、他人様へ喜んでいただくことへ気づいて欲しいですね。

御本尊様・御先祖様へのお供物は重量にかかわらず、お預かりいたします。

本末転倒の多い時代、様々な壁を立て障碍をつくっているのです。

禱りとは供物を調え、充分に祈れば神仏と観応。

どうぞ蓮華灯りを供物として供えられるご縁がありますように、四時間にひとつしかできない手作りのため、早めにお申し出くださいませ。

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  • コメント ( 2 )

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  1. 座敷オヤジ

    こんばんは。蓮華灯りを一つ作るのに四時間もですか?!(@0@)知らなかったとはいえ阿闍梨さんに気軽に頼んでしまい申し訳ありません!作り方が分かればお手伝いしたいところですが…それもまた時間がかかるんですよね…
    最近かろりさんが毎晩残業して深夜に帰ってくるのでこっちで出来る仕事があれば少し手伝おうか?と聞くと、その仕事をしてもらうために準備したり教える時間が取られるの、と。なので多分今夜も帰りが遅いので家の中で代わりに出来ることをサポートです(^^;

    • wakei

      座敷オヤジさん 何を仰います、仏様へのお供物に遠慮はいりません(*^^*)特殊な和紙でとても繊細なの、それとこういう時間が好きなんです。仏様が喜んでくださるから、ひとつひとつ枚数も色合いも違うのです。かろりさんの言葉に納得です、忙しいときに手伝ってくれる気持ちは嬉しいけれど、教える時間が勿体無い、それを言えるご夫婦は仲がよい証ですね。座敷オヤジさんのサポートは力強く、かろりさんも信頼してお任せできる旦那さん。時代が大きく変化するとき、施錠をしっかり忘れずにね。かろりさんお疲れが出ませんように。

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