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一灯

季節の変わり目、旅へ出られる人が多いようです。

数少ない素敵な光を放つ尊い方も、旅に出られたとご遺族から知らせをいただきました。

寡黙な人であり、背中で教えるタイプ、五十代ながらも大黒柱として活躍されており、礼節を弁えお会いすると清々しい方でした。

出会ったのは二十代半ばだったでしょうか、あれから子供達の名前、お住いの家相などお役に立たせていただきました。

寺を訪れるときは、いつもスーツを召されておられ、知らせてくださった御子息とは、お会いしたことがなくとも、お父様をそのまま生き写したように律儀。

育つ環境の大切さ、子は親の鏡と申しますが本来持った資質と環境により、人生はこうも違ってくるのかと思わせる尊い縁者でした。

御本尊様のもと、母のように姉のように慕ってくださり、感謝を込め「縁者の一灯」を捧ぐ。

お会いするご縁を約束していただき、素敵なお父様の一面をお伝えする日を待ちます。

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